ずっと気になっていたんです。
浴室の鏡のウロコ汚れ。
いいえ、もはやウロコの模様も見えないほど白くなってしまった浴室の鏡!
もう鏡と呼ぶことができないほど、ほとんど何も映りません!
というわけで今回はDIYで鏡交換した時の話していきたいとおもいます。
どうして、そこまで白くなってしまったのかって?
それは、ぜんぶダンナのこんな行動のせいです。
湯気がかかると鏡が白く曇るのは、当たり前ですよね。
そこでダンナは、洗面器に汲んだお湯の中でせっけんをシャバシャバ、シャバシャバ・・・。
せっけん水を作ります。
このせっけん水を、鏡にバシャっとかけるのです。
「ほら、これで鏡が曇らないだろう?」
「ホントだ、すご~い!」
…いやいや、そうじゃなくて!
そんなことをしたら、鏡が乾いた後どうなります?
水滴が乾くだけでも、ウロコ汚れの原因になるのに!
せっけん成分が乾いたら、汚れは倍増!
ウロコ汚れとせっけん汚れが蓄積して、大変なことになります。
「鏡が白くなっちゃうからやめてー!」
私が言っても聞く耳持ちません。
だってダンナは、悪いことをしているとはこれっぽっちも思ってないんです。
むしろいいことをしていると思っています。
だから、私がなぜ怒っているのか解ってないし、怒っている私を理不尽だと思っているのです。
掃除が苦手な私としては、鏡を汚すようなことはしないでほしいのに。
100歩ゆずって、風呂を出るとき、せっけん水を洗い流してくれたらいいですよ。
でも、
「どうせ毎日入るんだから」
と、まったく洗い流してくれる気配はありません。
私は私で、その鏡をせっせと洗う根性はありません。
…こうして、ウロコ汚れで真っ白になった鏡ができ上がりました。
掃除が苦手な私でも、落とそうとしたことはあるんですよ。
クエン酸水を吹き付けてこすれば落ちる、とかいいますよね?
実際、クエン酸水で湿布してこすってみましたよ。
すると、ウロコ汚れが消えてキレイになった!…みたいになります。
…みたいになる?
キレイに透明になったはずの鏡。
乾くとまた元通りの白い鏡にもどります。
少しは落ちているのかもしれないけど…。
一所懸命に磨いても、乾くとまた白いウロコ汚れが浮かび上がってきて、がっかりです。
どうしてウロコ汚れは、掃除をしても落ちないのでしょうか?
長い間に蓄積したウロコ汚れは、鏡に浸み込んで取れなくなるのです。
「浸み込むってどういうこと!?」
鏡は、ガラスの板に銀が吹き付けられてできています。
だから、鏡の表面はガラスです。
「そんなことは知ってるよ。」
でも、そのガラスが液体だ、ってことは知っていましたか?
実はガラスは物理学上、動きがと凍結したものすご~く粘り気の強~い液体なんです。
詳しくは、日本物理学会のこちらの記事をご覧ください。
日本物理学会 ‐ガラスは固体? 液体? –
https://www.jps.or.jp/books/gakkaishi/2016/05/71-05_70fushigi09.pdf
堅くて動かない液体の表面に、白いウロコ汚れがつくとどうなるでしょうか?
すぐに拭き取ればいいのですが、長い間放置されるとガラスに浸み込んでしまいます。
水の表面に浮いていた枯れ葉が、やがて沈むのと同じです。
枯れ葉が浮いている間は取れるけど、沈んだら取れません。
こうなる前にプロにお掃除をお願いすればよかった!
(でも私、ケチだからな…)
プロにはプロ専用のクリーナーがあって、クエン酸では落ちない汚れも落としてくれるんですよ。
(しかも少量のくせに意外とお高い)
だけど、長い間放置されて変質してしまった鏡は、プロのクリーナーを使ってもキレイになりません。
以前見たDIYの番組では、ツメのような金具から横にずらせば、鏡を外すことができる、と言っていました。
ところが、うちの鏡の両脇には、シャワーヘッドをはめる金具やシャンプーなどを置くスペースがあり、横にずらすことができません。
試しに動かそうとしても、横にずれる気配もありません。
「これどうやって外すの?」
やっぱりプロに頼まないと無理なのか?いくらくらいかかるのだろう
ケチな私は、そのまま鏡を放置し続けていました。
そんなある日、鏡の一部に突然黒く大きなシミが…!
鏡の裏側に吹き付けられた銀が、劣化してはがれてしまったのです。
もう限界です。
でも、鏡の外し方の謎が解けないと、DIYできない!
鏡の値段も結構高い!
私は、鏡の値段のハードルを越えられず、外し方の謎も解けないままでした。
その後、少しづつ小銭を貯めて、鏡くらいなら買えるお金を確保しました。
これで外し方の謎さえ解ければ…。
私は、まじまじと鏡を見つめて考えました。
このツメの位置で、どうやって鏡をうごかすのか…?
その時です!
ツメを触っていたら、なんと、鏡を支えているツメが動いたのです。
「えっ、このツメ動く!? もしかして、動かすのは鏡じゃなくて、ツメの方なの?」
どうやら、ツメが上にずれて、鏡を斜め上に持ち上げると外れるらしい!
でもツメをずらしても、鏡が動きません。
この秘密は、ネットで調べて解くことにしました。
すると、鏡を外すにはPPバンドかピアノ線が必要だとわかりました。
PPバンドというのは、荷物を梱包する時に使う平べったいプラスチック製の紐です。
PPバンドとかピアノ線とか、そんなもの都合よく家にありますか?
このためにわざわざ買うのなんて、お金がもったいない。
…ところが、あったんです。
たまたま我が家に届いた荷物に、PPバンドが使われていました!
「ヨッシャー!」
私はこれを大事に取っておいて、鏡の購入に踏み切りました!
もしPPバンドがなくても、鏡を注文する時に「欲しい」と言えば同梱してくれたり、配送される鏡の梱包に使われていたりするので、問い合わせてみてください。
鏡といっても、いろいろな種類があります。
浴室には、浴室用の防湿加工された鏡が必要です。
それから、鏡の厚さと縦横の長さを測って、鏡の断面処理の方法も選びます。
断面の処理方法って何がどう違うのかって?
オーダーミラー専門店の株式会社コダマガラスさんのHPに詳しく載っていました。
https://mirror-ss.com/processing/cut_type/
私は、一番シンプルで一般的な「糸面磨き」という加工を選びました。
それから、鏡の大きさに合わせて「ミラーマット」という鏡用のスポンジ両面テープも購入しました。
ミラーマットの必要枚数の目安も、コダマガラスさんのHPに乗っています。
こちらです。⇒ https://mirror-ss.com/element/haru/mat_bond/
すべての材料が揃ったところで、いよいよPPバンドの出番です。
鏡を購入した時に、交換の手順を説明する紙がついていました。
説明には、鏡と壁のすき間にPPバンド(またはピアノ線)を通し、左右に動かしながら、上から徐々に下へ下がっていくように、と書いてあります。
説明通り、鏡に向かってへっぴり腰になりながら、PPバンドを握りしめてゴシゴシ左右に動かします。
結構、力入れてやってるのに、PPバンドはなかなか下にずれていきません。
だんだん手も痛くなってくるし、この動作の意味もよくわかりません。
でも、これを一番下に行くまでやる、と書かれているので、がんばってやり続けました。
しばらくすると、どうやら少しづつ下にずれてきているようです。
そしてある程度進むとPPバンドの動きが軽くなり、少し下にずれるとまた重くなりました。
そして、一番下まで到達し、鏡を固定していたツメを上に動かして外して持ち上げると、鏡が外れました。
鏡が外れると、壁面に鏡を固定していたミラーマットの、はがれたあとが見えました。
私がへっぴり腰で必死にやっていたのは、古いミラーマットをはがす作業だったのです。
残ったミラーマットをキレイにはがせば、あとはそれほど難しくはありません。
壁面に新しいミラーマットを貼り、剥離紙をはがします。
下のツメに新しい鏡をはめ込み、マットに押し付けて密着させたら、上のツメを下げて鏡を固定します。
これで鏡の交換が完了です!
この達成感、気持ちいい~!
最低限のコストで鏡が新しくなって、大満足でした!
落ちないウロコ汚れにうんざりしているのなら、試す価値ありますよ。
「浴室 鏡 DIY」で検索すれば、交換方法を動画で見ることができます。
新しい鏡はなるべくこまめに拭いて、ウロコ汚れの定着を防ごうと思います。
せめて、汚れが酷くならないうちにクエン酸でウロコを落としをしてキレイに保ちたいです。
【2020/09/29追記】
簡単うろこ落としの動画作成しました。
YOUYTUBEくらぷらTVをご覧ください。