自宅のフローリングがはがれたり傷が付いてしまったりして、自分で直したいと思っている人も多いのではないでしょうか。
ホームセンターや100円ショップで便利な修繕グッズが出ていますが、正しい使い方をわからなければ修理してもきれいには仕上がりません。
腐ったり大きく壊れたりしていない限りは、自分で修理できます。お金の節約も必要ですので、DIYで修繕する方法をプロの目線からアドバイスしたいと思います。
一般的に使われているフローリングに種類があるのはご存知でしょうか。
間違った方法で修繕しないためにも、自宅で使われているフローリングの種類をしっかり確かめてください。
自分でわからないときは、無理をしないでプロに相談しましょう。
CFシートとは樹脂製のフロアシートのことです。アパートやマンションなどの賃貸では、遮音や断熱を目的とした弾力性のあるCFシートが使われている場合があります。
一般住宅では洗面所や脱衣所、トイレなどの水回りに使われます。
水回りに使用されている場合の多くが、見た目から木材ではないのでわかりやすいでしょう。
木材を貼り合わせて表面に化粧板を貼ったものが合板フローリングです。
何枚もの木が層になっているため、耐久性がありキズがつきにくくなっています。
一般的にWAXが塗られていてツルツルした表面の木材の床であれば、合板フローリングであることが殆どです。
木の一枚板から作られている高価なフローリング材で、木材の自然な触感や香りが感じられます。
デリケートな素材なので、こまめにメンテナンスを行わないと早く傷んでしまううえ、虫による食害が発生するリスクがあります。
フローリングの表面は、塗装していない無垢材とオイル仕上げのものがあり、それぞれで風合いや手入れの仕方が異なります。
傷の程度やフローリングの種類によって道具を使い分けて修繕をします。
100円均一のお店やホームセンターなどで購入できますが、作業の進み具合によって必要になる道具もありますので、できるだけ全て揃えていた方が良いでしょう。
・隠しテープ
表面がはがされた場所をテープを貼って簡単に隠せます。
・サンドペーパー
修繕する場所の下地を作るために使います。粗目~中目を用意します。
・塗装用品(ニスやハケ)
補修した箇所を目立たなくするために使用します。
・ペンタイプの補修アイテム
何色か揃えておきましょう。フローリングより薄めの色がきれいに仕上がります。
・木工用瞬間接着剤
はがれたフローリング材の破片を貼り付けるために使います。
・木部用エポキシパテ/木工パテ
大きな穴やへこみを埋めるために使います。
・パテならし用ヘラ
パテを使用した際には、専用のヘラを使ってできる限り凹凸を無くします。
・補修用クレヨン
修繕する場所は事前にきれいにすることで、仕上がりに差が出ます。汚れを拭き取り、掃除機でホコリを吸い取りましょう。
あまり大きくないへこみであれば、画鋲と濡れタオル、アイロンで復活できます。
へこんでいるところに画鋲で小さな穴を数か所開けます。
へこみのある場所に固く絞った濡れタオルを乗せて、アイロンを5秒間かけると、木材が膨張するのである程度元通りになります。
※CFシートは樹脂製で熱に弱いので、この方法は使わないでください。
フローリングの表面が大きくえぐり取られて、はがれた破片がなくなっている場合は、エポキシパテを使って穴を埋めます。
穴の周辺や表面をカッターやサンドペーパーを使って整えてください。表面の古い塗装を120~240番のサンドペーパーで削り取ります。
続いてエポキシパテを穴に詰めますが、エポキシパテが十分に乾いて固くなったことを確かめてから次の作業に移ってください。
表面に凸凹がある場合は240~320番のサンドペーパーをかけて表面をならし、320~800番のサンドペーパーで仕上げます。
表面に塗装をする場合は、塗り上がりにムラが出ないように2度塗りをします。
まずはフローリングの穴に木工用の接着剤を流し込みます。次にフローリング材の破片を穴にはめ込み、接着剤が乾くまで待ちます。
接着剤で貼り付けただけでは隙間を修復できませんので、透明のパテを塗りこんで表面を平らにします。
修繕した場所に塗料を塗って目立たなくすれば完成です。
合板フローリングにも有効ですが、無垢フローリングに適した修繕方法です。
はがれた部分が大きすぎるとシールが目立ってしまいますので、小さな面積のはがれを修繕するときに使える技です。
修繕する場所の大きさに合わせてシールを切って貼るだけですので、比較的簡単にできる修繕方法です。
表面に傷がついて塗装がはがれているだけであれば、色を塗って修繕することをオススメします。
仕上がりをきれいにするために、表面にサンドペーパーをかけることを忘れないでください。
・クレヨンを使って目立たなくする
最も簡単な方法は、ペンタイプの補修アイテムであるクレヨンを使うことです。木目にそって塗るようにすれば、自然な風合いに仕上がります。きれいな仕上がりにするために、必ず使い方を確かめてください。
・ニスを塗りこんで目立たなくする
傷の部分にニスを塗って目立たなくする方法があります。
修繕する部分の表面は、仕上げを良くするためサンドペーパーで平らにしてください。
余計なところにニスを塗らないために、修繕する場所の大きさによってハケのサイズを変えるようにしましょう。
さらにマスキングテープを使えば、余計なところにニスが付かなくて済みます。
ニスが乾くのを待って重ね塗りをしていきます。
2度3度と重ね塗りをするにつれて、色が濃くなっていきますので、周りのフローリングと同じような色になるまで続けてください。
合板フローリングや無垢のフローリングは非常にデリケートな素材です。
普段から傷をつけない対策が必要ですので、家具の足にはカバーを付けて傷を防止してください。
また表面に水が残っていると、塗装がはがれたりシミができたりします。
表面に水をこぼしたときは、放置せずにすぐ拭き取ってください。
保護してくれる被膜がなくなると、フローリングの表面は劣化が始まります。
年に1回から2回くらいワックスでコーティングすると、傷や汚れがつきにくくなります。
ワックスをかける前にフローリングの表面をきれい掃除すれば、仕上がりが良くなります。
圧倒的にきれいな仕上がりになるのがフロアコーティングです。
ただし自分自身で出来るお手入れではないので、プロの業者にお願いするのが一般的です。
見違えるような美しさになるのですが、施工費用が高く、コーティングする部屋全体の床の上に物が置いていない状況にする事がネックといえるのではないでしょうか。
コーティングする広さやフローリングの状態によって価格が変わりますので、現地調査と打ち合わせが必要になります。
フローリングの床は、建具の中で一番ダメージを受けています。
見栄えが悪くならないように気をつけてはいるつもりですが、なかなか難しいのではないでしょうか。
フローリングは日光にも弱いので、日当たりの良い部屋や廊下などは何もしなくても色が褪せたり、表面の塗装が剥げたりしてしまいます。
今回は簡単に修繕する方法をお伝えしましたが、普段からのお手入れがフローリングの寿命を伸ばす一番の方法ですので、数年後に後悔しないためにも計画的なお手入れを心がけてください。