「アルカリ電解水は便利って聞くけれど、どこのお掃除に使えるんだろう?」
「アルカリ電解水って水から出来ているって聞くけど、本当に安全なのかな?」
「水から出来ているのに、本当に汚れは落ちるの」
このような疑問をお持ちの方はいませんか?
アルカリ電解水は、最近ではドラッグストアやホームセンター、通販などで気軽に手に入るようになりました。洗浄力が高いうえに、除菌や消臭もできる、人や環境にやさしいなどの理由から人気が高まっています。
お水だから安心安全?万能なクリーナー?といったイメージも強いようですが、実は扱い方や使う場所には注意が必要です。
今回のくらぷらブログでは、アルカリ電解水の疑問を解決するとともに、アルカリ電解水の活用方法と使えない場所や注意点をお話しします。
アルカリ電解水には、以下3つような効果や特徴があります。
水は電気分解すると酸性とアルカリ性に分かれるのですが、そのアルカリ性の水溶液をアルカリ電解水といいます。
水から作られているため、界面活性剤などの添加物も使っておらず、環境にも体にもやさしい安全性の高い洗浄水といわれています。
アルカリ電解水は成分中に水酸化ナトリウムが含まれていますが、もしお掃除後の拭き残しがあっても、空気中の二酸化炭素と反応して炭酸ナトリウムと水になります。
この炭酸ナトリウムは人体に影響のない安全なものなので、万が一お掃除後に赤ちゃんやペットが舐めてしまっても安心です。
アルカリ電解水は強アルカリ性です。
アルカリの強さをあらわすpHは商品によって前後しますが、大体pH12以上で一般的な油汚れ用洗剤と同等の洗浄力があります。
一般的に合成洗剤には界面活性剤が含まれており、その力で汚れを落としていますが、アルカリ電解水はアルカリの力で汚れを落としているというわけです。
代表的な酸性汚れには手垢や皮脂、食べこぼし、油汚れ、血液、湯垢などがあり、いずれも家庭でよくある汚れのため、多くの場面で使用できると思います。
洗剤のように泡立たず、二度拭きの必要もないので使い勝手も良いのがメリットです。
ただし、アルカリ性の汚れ(トイレの尿石、蛇口の水垢など)や泥、カビの漂白などには効果がありません。
アルカリ電解水は洗浄能力が高いだけでなく、同時に除菌・消臭も可能です。
多くの細菌や微生物は、pH12以上の環境では生息できないと言われています。
特に気になる部分にはアルカリ電解水を直接スプレーしてから30秒~1分ほどしてから拭き取ることでより効果的に除菌・消臭ができます。
新型コロナウイルスが流行してからは、アルコール除菌スプレーが品薄になってしまっていますよね。
そのため、今回ご紹介しているアルカリ電解水がコロナの除菌に使用できるのかと期待されている方は多いようです。
アルカリ電解水は、ノンエンベロープウイルスのノロウイルスを不活化することが検査機関で証明されています。
そのためそれよりも弱い、エンベロープウイルスの新型コロナウイルスにも効くのではないかと言われていますが、確実なエビデンスが無いため、国としては推奨していないのが現状です。
厚生労働省「新型コロナウイルス対策 身のまわりを清潔にしましょう。」で広報されている通り、現時点で推奨されている消毒方法は熱水や塩素系漂白剤(次亜塩素酸酸ナトリウム)です。
詳しい除菌方法についてはこちらの記事でも紹介しておりますので、参考にしてください。
アルカリ電解水の使い方と、使える場所について説明します。
主に直接スプレーして掃除する方法と、布に染み込ませて掃除する方法があります。
◆直接スプレーして掃除する方法
アルカリ電解水は基本的には、汚れに直接スプレーして拭き取るか洗い流します。汚れがひどい時には、アルカリ電解水をスプレーしてから5分ほど時間を置いて浸透させると取れやすくなります。さらに、お湯で絞った布で温めながら拭き取るかお湯で洗い流すと効果的です。
◆布に染み込ませて掃除する方法
電化製品などの液だれしてほしくない場所やスプレーするのに適していない場所では、アルカリ電解水を布に染み込ませて拭くと良いでしょう。
汚れの多くは酸性なので、アルカリ電解水でお掃除できる場所はたくさんあります。
手垢や皮脂、食べこぼし、あかちゃんのよだれ、油汚れ、血液、湯垢、ほこりなどに効果的で、特に以下のような場所の日々の拭き掃除におすすめします!
アルカリ電解水は、表面がコーティングされている場所やアルカリに弱い性質を持つ場所など使用できないものがあります。
誤って使ってしまうと、変色しシミになって残ってしまったり、コーティングが剥がれたり、腐食、感電、漏電の原因になったりするので注意してください。電化製品は電源を切った方が安全です。
使用できるか分からない場合には、目立たないところで試してから使いましょう。
以下の使用できない場所は要チェックです。
水洗いできない場所とアルカリ性洗剤が使えない場所には使わないようにしてください。
アルカリ電解水は水とはいえアルカリ性が強いので、以下4点のような注意が必要です。
アルカリ電解水は、ゴム手袋をしてから使用してください。
除菌ができるからと、手指の除菌にも使用できると勘違いをしてしまう方もいるようです。しかし、直接手で触れると、ヌルヌルして手荒れの原因となります。
人の皮膚は酸性のタンパク質でできているため、アルカリ性のアルカリ電解水がタンパク質を分解してしまうのです。
また、スプレーした後に拭き取って表面が乾いてしまえば安全ですが、湿り気が残っている場合は、乾くまで触らないようにするのが安心です。
アルカリ電解水をスプレーする時は、目や口に入らないようにしましょう。
できればマスクをしてからスプレーするのが安全です。小さなお子様がいる家庭では、近くにお子様がいないか確認してからスプレーしてください。
万が一、目や口に入った場合は、速やかに水道水で洗い流し、おかしいと思ったら病院に行きましょう。
アルカリ電解水は飲み水ではありません。
アルカリイオン水という飲料用の水も売られていますが、pH8~9程度に調整してあり、飲み水として作られています。
一方、アルカリ電解水として売られている水は、大体pH12以上となっており、洗浄用として作られています。
両者まったく水質が異なるので間違えないように気を付けてください。
アルカリ電解水は、少しでも洗浄効果が落ちないように、直射日光を避けて常温で保管し、なるべく早めに使用することをおすすめします。
アルカリ電解水は、高温多湿が続くと、pHが少しずつ中性に近付いていくからです。
とはいえ、急激に水質が変化するわけではありません。一般的な使用期限は、開封後1年程度が目安のようなので頭に入れておくと良いでしょう。
今回のくらぷらブログでは、アルカリ電解水について詳しくお話ししましたが、いかがでしたでしょうか?
アルカリ性が強いので、身のまわりに多い酸性汚れを簡単に落とすことができて、さらに除菌と消臭までできるのは優秀ですよね。
除菌効果については、新型コロナウイルスには現状では国として推奨はしていませんが、生活するうえでの除菌ということであれば一定の効果が期待できます。
また、アルカリ電解水はお掃除後はもちろん安全ですが、水とはいっても強アルカリ性という性質上、扱いには十分注意して欲しいと思います。
アルカリ電解水は安心安全で使い勝手が良いもなので、使用方法を守って便利に活用してみてくださいね!