突然エアコンからの水が垂れてくると、故障を疑いどうすればいいのか、修理にいくらかかるのか、買い替えないといけないのかなどと不安な気持ちになりますよね。
実は、エアコンの水漏れはたいていの場合、業者を呼ばずともご自身で解決することができるのです。
そこで今回はエアコンからの水漏れの原因と解決方法について解説していきます。
気温と湿度によりますが、エアコンを冷房や除湿(ドライ)で使用している場合は、仕組み上エアコン内部は大量に結露しています。
部屋の中の暑い空気をエアコンに取り込んで、冷やされた熱交換器に触れさせることによって、急激に空気を冷やしているので、その際に空気中の水分が冷やされて凝結し、結露が発生します。
そのため冷房や除湿(ドライ)運転中は、常にエアコン内部では結露が発生し、水に濡れている状態です。
エアコンの内部が結露で濡れていても、エアコンから水が漏れない理由は、その結露水を受け止める受け皿のドレンパンが熱交換器の下に設置されており、結露水を外に排出するためのドレンホースが設置されているからです。
エアコンから水漏れする原因は主に3つに分けることができます。
大きく分けると上記の3種類になりますので、次からは詳細な原因と解決方法について説明していきます。
冷房を使用中の室外機周辺が濡れている状態を見たことがある方は多くいるでしょう。
ドレンホースを伝ってエアコンから外に結露水が排水されていますが、その中に微量のホコリや雑菌も含まれています。
微量でもゴミや雑菌が含まれていますので、それが蓄積されるとつまりの原因となってしまうのです。
またドレンホースの形状も、設置しやすいように凹凸がある蛇腹状のためゴミが引っかかりやすい形状と言えます。
さらにドレンホースがエアコンから真っすぐに設置されていればいいのですが、室外機の設置場所の関係でカーブが多かったりすると詰まりやすいといえるでしょう。
ドレンホースが詰まる一番の原因とも言えるのが、出口付近の詰まりです。
ドレンホースが、地面についていない、浮いている状態であれば問題ないのですが、地面に付いている状態ですと、土やゴミが詰まったりしてしまいます。
その他にも水の中にドレンホースが入っている状態でも排水がうまくいかず、水漏れが発生してしまう場合があります。
ドレンホースが原因で水漏れが発生している場合の見極め方は、以下の手順で確認します。
室外機周辺が濡れていない場合は、ドレンホースの出口が何処にあるか確認し状態をチェックします。
ドレンホースが濡れていない場合は、先端につまりが無いか割りばしなどの棒状の物を差し込んでください。
※水が一気に流れる場合があるので、注意して下さい。
試しても解消しない場合は、設置状況に問題があるかドレンホースの内部で詰まっている可能性があります。
室外機周辺が濡れていない場合は、ドレンホースクリーナーを購入して試すのも一つの手です。
業者を呼んだ場合は少なくとも、数千円はかかりますが、ドレンホースクリーナーであれば1000円程度で直る可能性があります。
ドレンホースに問題がなくとも、エアコンの設定と汚れ具合によっては、水漏れする場合があります。
エアコンの構造上、風の吹き出し口やルーバーは、最も冷たい風が常に当たる場所のため、結露しやすい場所です。
そこにエアコンを掃除していない状態でカビやホコリがあると、水滴が溜まりやすくなり、結露し水漏れする場合があります。
特にルーバー(風向き)を固定にしていると、冷やされる場所が同じく固定されるので、出来ればスイングや自動に設定することを推奨します。
このような水漏れは、どの設定温度でも、起きうる現象ですが、設定温度が低ければ低いほど結露する可能性が高いです。
そのため、あまり低すぎる設定(20℃以下)は避けることをおすすめします。
この設定と汚れが原因の結露は、垂れてくる水の量は少なく1時間で数滴程度、ルーバーや吹き出し口に水滴が溜まっている場合がほとんどですので、どの辺から水漏れしているか確認してください。
エアコンの設定と汚れが原因での水漏れの場合、水が垂れる場合もありますが、風量によっては水滴が飛んでくる場合もありますので、エアコンの真下以外が濡れることもあります。
フィルターにホコリが詰まってる場合も、結露によって水漏れすることがあります。
エアコンの内部のフィルターを掃除せず、ホコリなどでフィルターが目詰まりをしている状態は、風をエアコン内部に上手く取り込むことが出来ず、空気の流れが悪くなってしまいます。
風を上手く取り込めない状態ですので、エアコンの設定温度を下げたり、風量を強くしたりしても、冷たい風は出ますが、風量が無いので部屋全体を冷やすのには時間がかかってしまうでしょう。
風量が無いので、部屋全体に冷風が届かず、吹き出し口たルーバーだけがが冷やされるため、結露が発生しやすく水漏れの原因となります。
ここから紹介する水漏れの原因は、レアケースとなりますが水漏れしている原因を多くわかっていると、素早く対応できるとおもいます。
エアコンを購入直後から水が漏れる場合は、設置不備の可能性が高いです。
設置不備とは、エアコンの室内機を傾けて取り付けたか、設置の仕方が悪く設置後少し傾いてしまった状態です。
また、ドレンホースがドレンパンに適切に接続されていない状態も考えられます。
エアコンは左右どちらにでもドレンホースを設置できるので、水平に取り付けるのですが、エアコンが傾いていると、一方に流れ過ぎるため、ドレンホースをつけている側が下がっている場合でも処理しきれず溢れてしまいます。ドレンホースを設置していな方が下がっている場合は、ドレンパンに溜めきれず水が溢れてしまうでしょう。
傾いているかどうかは、スマホアプリの水平器を使えば簡単に確認できます。また、傾きによる水漏れの確認は、少々大変ですが下がっている方を手で数センチ持ち上げて、水漏れが収まるかどうかで確認できます。
もし軽く持ち上げて収まるようでしたら、自分で直そうとせず、販売店や取付業者などに相談してください。
賃貸マンションの場合は、大家さんか管理会社に相談するといいでしょう。
マンションにお住まいの方で、エアコンからポコポコする異音を聴いたことがある場合は、同様の原因で、エアコンから水が漏れてくる場合があります。
エアコンからポコポコ音がする理由は、部屋の気密性が高く、部屋の中に外から空気が入る場所がないので、部屋の中と繋がっているドレンホースから外気が入ってきて、ドレンパンに溜まっている水を外気が押し上げるのと水が戻るのを繰り返している音なのです。
外気によって水が押し上げられるのですから、勢いによっては水がドレンパンから溢れてしまい、エアコンから水が漏れてくる場合があります。
気密性の高い部屋の判断する一つの基準は、玄関のドアの開ける際に何もない状態でも重く開けずらく、部屋の窓を開けている状態だとスムーズに開くことで確認できます。
ちなみに、ポコポコと異音がするのは以下の条件が揃った場合です。」
ドレンパンに原因があり水漏れしているケースがありますが、この場合は無理せず、修理業者かメーカーに依頼しましょう
エアコン設置後から水漏れしている場合は、ドレンホースとドレンパンの接続に不備の可能性があります。
またエアコンクリ―ニングでドレンパンを外した場合も、接続不良が起きる可能性がありますので、心当たりのある場合は、対応した業者に連絡して下さい。
これは非常にレアケースです。
どうしても水漏れする原因がわからず、解決しない場合は、ドレンパンのヒビ割れの可能性がありますが、この場合は修理できないので、修理業者ではなくメーカーに相談してください。
一部のPanasonic製エアコン(Fシリーズ)は、吹き出し口の右側から水漏れする場合があります。
特にエアコンクリーニング後に起きやすい現象です。
熱交換器で発生した結露は、そのまま下のドレンパンに流れていくのが通常ですが、本体とドレンパンの接続部分の隙間に問題があり、少しのずれで水がつたって外に出てきてしまいます。
エアコンクリーニング後に多い理由は、大量の水で洗い流すため、通常とは違う場所を水がつたってしまい、水の通り道が出来てしまうからです。
完全に乾燥すれば直る場合もありますが、エアコンを使う時期にドレンパンを完全に乾燥させために数日エアコンを使わないのはあまり現実的ではありません。
実はこの現象、Panasonicも認識していて、修理業者などしか買えないパーツですが、水漏れ対策の専用のパーツもあります。このパーツをつけると、本体からの結露水がドレンパンの接続部分を通さずにドレンパンに入るので水が漏れなくなります。
この現象については「パナソニック 水漏れ 右側」と検索していただければ、詳細を調べることができます。
エアコンから水漏れする、主な原因は以下の3パターンあります。
ドレンホースが原因で水漏れすることが多くありますが、それ以外の場合でも大抵は自分自身で解消することができますので、このブログを参考に、色々試してみてください。
ただ、設置状況やドレンパンに原因がある場合は、自分で直すことができません。
もし、直らない場合や直せない場合は、無理せず業者やメーカーに依頼してください。