大掃除の季節がやってきました。浴室は大掃除で取り組む優先個所の一つでしょう。各ご家庭のやり方があるかと思いますが、ずっと同じやり方をされているのであれば、今はインターネットでいろいろな情報を得られる時代。一度検索されてみると、目からうろこの良いやり方が見つかるかもしれません。
実際に浴室の掃除方法、手順をインターネットで調べるといくらでも出てきますが、あまりにも多すぎてどれを見たらいいのか、何が正しいのか、どの方法が楽なのかなどと情報が多すぎるからゆえに迷われる方が多いのではないでしょうか。
普段使用している時は気づきにくいのですが、バスルームは思ったよりも広く、天井も高く、大掃除でピカピカにしようとしても、隅々までピカピカにお掃除し終わる前に力尽きてしまうことも多いかと思います。
そんな皆さまは、ぜひご紹介する方法を試してみてください。
目次
1.浴室お掃除の道具準備
2.浴室お掃除の手順概要
3.掃除道具の各特徴と使うコツ
∟3-1.万能の掃除道具 マイクロファイバークロス
∟3-2.取扱注意のカビ取り剤
∟3-3.頑固な汚れにはクリームクレンザー
4.浴室お掃除の応用編 水垢、石鹸カスのお掃除方法
まとめ
1.浴室お掃除の道具準備
まずは必要な道具の概要を説明します。各道具の特徴や使い方などの詳細は別途後述します。
◆浴室用洗剤
色々な洗剤が販売されていますが、必ず浴室用の洗剤をご用意ください。浴室でつきやすい皮脂汚れや軽度の水垢などを落としてくれる成分が入っています。バスマジックリンなど中性洗剤をご用意ください。
◆マイクロファイバークロス
洗剤を使用しなくても、水で濡らしただけでも十分に汚れを落とすことができるクロスです。万能雑巾なので浴室以外でも水拭きできる箇所であればどこでも使用できます。100均やスーパーなどでも手に入るありふれた道具です。
◆クレンザー
頑固な汚れにはクレンザーが効果的です。クレンザーには研磨剤が入っているので、磨きの効果が高くなります。今まで使ったことがない人もちょっとしたコツさえ掴めば、劇的に汚れを落とすのに役立ちます。(コツについては後程ご紹介いたします)ホーミングやジフなどのクリームクレンザーと100均で販売されている多目的クレンザーをご用意ください。
◆カビ取り剤(塩素系)
浴室に今現在、黒いカビが見えていなくても使用します。すでに洗剤をお持ちでも開封して一度使用した後、数か月放置しているのでしたら、新しい洗剤をご用意ください。実は洗剤にも消費期限があり、カビ取り剤は特に光や温度に弱いので開封後3か月以上経過していたら新しいのを用意してください。
◆浴室用スポンジ
最近の浴室用洗剤はこすり洗いしなくても噴霧後放置してシャワーで流すだけで、汚れを落とせるものがありますが、大掃除では念入りに洗うためご用意をお願いします。スポンジも一緒に使うことで、洗剤力+物理力と効果が大きくなります。浴室用のスポンジは素材が柔らかく、洗浄物へのダメージが少ないので浴室用をご用意ください。
◆フローリングワイパー
水や洗剤を使うと滑ってケガをする危険が多いバスルームでは、脚立や踏み台は使わずお手軽にフローリングワイパーで天井や壁の高い場所を掃除します。
◆使用済みのカード(プラスチック製ヘラ)
隙間の汚れを落とす時に使用しますが、水垢や石鹸カスの除去にも有効です。100均などで販売されているプラスチック製のヘラでも代用可能です。
◆使用済みの歯ブラシ
掃除道具としてはもはや当たり前ですが、磨き掃除に使用しますので、使用後捨てても良いものをご用意ください。
2.浴室お掃除の手順概要
まずは浴室用洗剤を使ってバスルーム全体を洗います。黒いカビ汚れが目立つとどうしても真っ先にカビ取り剤を使いたくなりますが、まずは浴室用の洗剤を使って、全体を洗います。
目に見える黒カビは、浴室用洗剤でもある程度落とす事ができます。カビ取り剤は、表面の汚れを取ってから使用した方が効果的ですので、まずは浴室用洗剤を使用し、出来る限り表面の汚れを取り除いてあげます。
【浴室お掃除の手順詳細】
- 準備として浴室内にあるシャンプーボトルや椅子などの備品をすべて浴室の外に出します。
※出す際にシャンプーボトル裏側のふき取りをしましょう。サンプル品や使用していないものがあればこの際、破棄してしまうのをおススメします。
- まずは汚れを掻き出すために洗剤をかける前に、歯ブラシで壁と浴槽の間や壁と壁の間などの接地面を軽く2~3回擦ります。
- 50℃以上に設定したお湯で、全体をゆっくり流し、浴室を温めます。
- 洗剤を吸い込まないようにマスクをして、目線より下に洗剤を満遍なくスプレーします。(1㎡に5~7回プッシュする程度)
- 洗剤が染み込むまで、先に天井、壁のお掃除をします。
- フローリングワイパー(クイックルワイパーなど)のシートをセッティングする場所に、水で濡らしたマイクロファイバークロスを取り付け、天井や高い壁の場所を拭き上げます。汚れがひどくなければ、マイクロファイバーの力で汚れが落とせますので、水のみで大丈夫です。
- 先ほど洗剤をかけた場所を、浴室用スポンジを使って軽くこすり洗いします。
- 洗剤をお湯で洗い流します。
- マイクロファイバークロスを使用し、全体を拭き水気を取ります。スクイジー(水切りワイパー)で水気を切ることもできますが、マイクロファイバーでふき取ることにより、同時に仕上げの汚れ取りも行います。
- 全体の水気を取ったら、カビが発生している場所にカビ取り剤を噴霧し5~10分放置し浸透させます。
- 浸透させている間に、クリームクレンザーを使用して蛇口を磨きます。クリームクレンザーには研磨剤が入っているため、磨きの効果が高くなります。
全体をお湯で洗い流します。カビ取り剤を浸透させた個所は磨かずに流すだけで大丈夫です。特に浴室がタイルの場合は、タイルとタイルの間の目地にカビ取り剤が染み込みやすく、塩素臭がなかなか取れないので、念入りにすすぎを行って、長時間の換気をお願いします
※クレンザーを使用した場合は、粒子が残りやすいので、大量のお湯で念入りに洗い流してください。
3.掃除道具の各特徴と使うコツ
3-1.万能の掃除道具 マイクロファイバークロス
一見するとただのカラフルな雑巾で、触った感触も普通の布っぽい感じですが、肌を軽く拭いてみると引っかかる感じがします。
マイクロファイバークロスの繊維特徴は3つあります。
- 繊維の太さが髪の毛の1/100の細さ
- 吸水性のない繊維で編まれている
- 繊維の断面は丸ではなく四角
吸水性のない細い繊維で編みこんであるので、編みこんでいる部分の隙間に水分が溜まる構造になっていますので、吸水性に優れるが乾きやすい特徴があります。また細かく角張った繊維の集まりなので、汚れを掻き出す効果が高くなります。このマイクロファイバークロスで水拭きするだけで、軽度の汚れを落としてくれます。
水で濡らしただけで汚れが落ちると他の道具には、メラミンスポンジ(激落ちくんなど)があります。二つを比較するとメラミンスポンジほど汚れ落ちはよくありませんが、基本的に水拭きできるところに使えるので、使用範囲はメラミンスポンジよりも多く、使い勝手はマイクロファイバークロスの方がいいと言えます。
前述の手順でもマイクロファイバークロスで拭き上げると記載しましたが、洗浄後マイクロファイバークロスで拭き上げることにより、洗浄で残った汚れがあったとしても取り除いてくれます。
3-2.取扱注意のカビ取り剤
カビ取り剤は、非常に強いアルカリ性(強アルカリ性)で、直接皮膚に触れると皮膚を溶かしてしまうほどです。取り扱いには注意が必要になります。
また、カビ取り剤は次亜塩素酸という成分でできているのですが、これが非常に不安定な洗剤で劣化が早いため、安定させるために強アルカリ性の次亜塩素酸ナトリウムにして効用期間を長くしています。空気や紫外線と触れる状態になるので、開封後から分解が始まります。よって少量でも使用する場合は、必ず手袋とマスクを着用し、換気をしながら使用してください。
天井に黒カビがいる場合は、マイクロファイバークロスなどにカビ取り剤をつけてから天井を拭き、10分程度放置後、濡れたタオルとフローリングワイパーを使い念入りに水拭きします。
3-3.頑固な汚れにはクリームクレンザー
ここまでくると全体的なお掃除は一通り済んでいますが、蛇口が光輝いていると、それだけできれいになった感じがしますので、一手間加え、追加の蛇口のお掃除で仕上げです。
クリームクレンザーを蛇口にかけます。ゴム手袋をしてそのまま手で蛇口をひたすら擦ります。
クリームクレンザーの中に入っている研磨剤の粒子が汚れを削り取ってくれますが、雑巾やスポンジで擦ってしまうと、粒子の大半が繊維の中に入ってしまい効果が落ちてしまうので、ゴム手袋をした手で行うと、研磨剤の本来の力が発揮できます。
汚れが落ちていないと感じた場合は、要らなくなったカードを使用し、汚れている部分を軽く擦ってください。細かい場所は歯ブラシを使用します。
4.浴室お掃除の応用編 水垢、石鹸カスのお掃除方法
頑固な水垢や石鹸カスには酸性洗剤。
酸性洗剤といってもどのような洗剤か思いつく方は少ないと思います。トイレ用洗剤のサンポールやトイレルック、シンク用のキンチョウティンクル、ポット洗浄中などが市販されている主な酸性洗剤です。
酸性洗剤は水垢、石鹸カスや尿石に対して有効的な洗剤です。アルカリ性洗剤は油汚れに用います。
水垢はウロコ状やリング状になっている白い汚れです。他にも浴室ドアの下などに付いている黄色っぽい汚れなども水垢です。石鹸カス(金属石鹸)がどんな汚れかわからない方が多いかもしれませんが、椅子や桶に付着した白っぽい汚れや薄茶色の汚れが石鹸カスです。爪で擦ると削れますので、軽く試してみてください。
水垢、石鹸カスがある場所に酸性洗剤をかけ、ゴム袋をした手で塗り伸ばして下さい。
5-10分程度放置し浸透させます。その後カードで擦るのを繰り返してください。効き目の高いのは石鹸カス部分であり、カードで擦るとスルッと汚れが取れるでしょう。
酸性洗剤を使用する前には、必ずゴム手袋の着用をお願いします。床などに大量に使用する場合はバススリッパを使って、素肌が酸性洗剤に触れないようにお願いします。
酸性洗剤はカビ取り剤など塩素系漂白剤と混ざると人体に有害な毒が発生し、危険を伴いますので、カビキラーなどを使用した際は、水で十分によく流し、排水溝を含めて成分が残っていない状態になるように念入りに流してください。
また酸性洗剤は金属を腐食させる性質をもっているので、鏡の固定枠や浴室扉の金属部分に使用すると変色する恐れがありますので、注意が必要です。
まとめ
以上、ご家庭で出来る浴室の大掃除方法をご紹介いたしました。
一生懸命掃除したけど思ったより汚れが落ちない、キレイになっていないなどのお悩みや、掃除することが体力的にきつい方、また掃除をしたいけど時間のない方などは、プロのお掃除を検討してはいかがでしょうか。
きれいな浴室で心身ともに健康な毎日をお過ごしくださいませ。