エアコンをつけたのに、なかなか部屋の温度が快適にならずに、嫌な思いをしたことがありませんか?
夏の暑い日や冬の寒い日に帰宅前の一時間前に予約していたのに帰宅後、思ったより快適ではないとエアコンが故障しているのかと疑ってしまいます。
実はエアコンとサーキュレータを併用すると効率良く部屋の空調を整えることができます。
目次
1.サーキュレータとエアコンを併用するメリット
∟1-1.電気代を抑えられる
∟1-2.エアコンを効率良く使用できる
2.人間が快適と感じるための条件
∟2-1.温度
∟2-2.湿度
∟2-3.人の周りの空気の流れ
3.わかりやすい図で説明サーキュレータの置き方
∟3-1.冷房時のサーキュレータの置き方
∟3-2.暖房時のサーキュレータの置き方
まとめ
1.サーキュレータとエアコンを併用するメリット
サーキュレータとエアコンを一緒に使うと電気代が無駄にかかってしまうと思われる方もいるとは思いますが、大きく2つのメリットがあります。
まずはサーキュレータを使うと、何が良いのか整理していきましょう。
1-1.電気代を抑えられる
サーキュレーターとエアコンを効率よく使うと実は電気代を抑えることができるのです。電気代の請求は使用する電化製品の消費電力(kW)が大きいほど電気代がかかってしまいます。
自宅のエアコンの横か下に上の写真のようなエアコンの仕様が記載されています。
消費電力は赤枠で囲んだ部分になります。
電気代 = (消費電力[kW]×電力使用量(時間)[h]×電力量料金[円/kWh])+基本料金+その他、課税金という仕組みになっています。
電力量料金とは家電製品を使った時間あたりの電気料金の単価と考えて良いです。そのため消費電力が高い製品は使用時間が長くなるにつれて電気料金が高くなるので消費電力が低いものを使うと同じ時間を使っても電気代を抑えることができます。
上の写真は2020年3月の電気料金の明細です。
電気料金は120kWhまでの料金(第一段階)と121~300kWまでの料金(第二段階),301kW以上の料金(第三段階)でそれぞれ電力量料金が違います。この例だと第一段階は2095.2円÷
120kWh=17.46円/kWh、第二段階は1176.06円÷(176-120)kWh = 23.06円/kWhとなっており消費電力量(消費電力[kW]×電力使用量(時間)[h])によって段階的に値段が上がる仕組みになっています。
電力量料金は各電力会社で異なるので明細書を確認して確認して頂ければ良いと思います。
サーキュレータの消費電力はメーカーや型番によって様々ですが山善の左右首振り型のサーキュレータYAS-KW182では消費電力0.037/0.032kW(50/60Hz)と先程のエアコンの消費電力(冷房時)=0.440kWよりも1/10の消費電力で抑えることができます。
出典:YAMAZEN HP https://book.yamazen.co.jp/product/product01/YAS-KW18
1-2.エアコンを効率良く使用できる
暑い室内、寒い室内を一気に調整しようとすると設定温度や風量を極端に上げた設定にしないといけずエアコンと家計への負担が大きくなります。
いくらエアコンで極端な設定にしても調節した空気を部屋全体に行き渡らせないと、いつまで経っても快適な室温にすることができません。
そのためにもサーキュレータでエアコンからの空気を部屋全体に送り出すための補助として使用することが大切です。
2.人が快適と感じる時の条件
室内が快適と思える条件は3つありサーキュレータを使うことでこれらを早く満たすことができます。
2-1.温度
空気の温度と室内の表面温度の2種類あります。空気の温度は冬で20~22℃、夏は27℃が快適に感じる指標になっています。
表面温度とは部屋の壁や、床、天井の温度のことです。これらが空気温度と同程度にならないと人間の体感としては快適と感じることができません。
そのため、表面温度を空気温度に近づけることが重要です。
2-2.湿度
同じ温度でも湿度が高いと、いつもよりも温かく感じます。
例えば梅雨だと5月で暖かくなってきた気温に雨が降ることで湿度が上がりジメジメとして蒸し暑く感じます。
一般的に夏は湿度70%以下、冬は40~70%程度が快適に感じる条件です。
2-3.人の周りの空気の流れ
空気の流れがあると風によって熱が奪われてしまいます。
例えば、洗濯物をイメージすると分かりやすいですが風があると洗濯物が乾きやすくなりますよね。
一般的に風速1m/s上がると、体感は1℃下がります。
3.わかりやすい図で説明サーキュレータの置き方
意外に盲点なのがサーキュレータをどこに置くと効果的に空気を循環させることができるのかです。
置き方を間違えると部屋全体に空気が循環せずに快適な環境にすることができません。
冷房時、暖房時でのサーキュレータの使い方を数パターンずつ紹介します。
3-1.冷房時のサーキュレータの置き方
・エアコンの吹き出しに向かって下から斜めに循環させる
冷たい空気は床に溜まる傾向があるので天井や左右の壁に循環させる必要があります。
循環経路は以下のようになっています。
- ①エアコンから出る冷たい空気が壁を伝って床に向かいサーキュレータに送る。
- ②サーキュレータによって下からエアコンの吹き出し口に向かって送る。
- ③エアコンから出る新しい冷たい空気と②の空気が合わさり一部は①に一部は③に向かい部屋全体に循環させます。
これは、暖房の場合でも使える循環方法なので1年中使うことができるのでオススメです。
・サーキュレータとエアコンを水平に置く
エアコンと同じ位置にサーキュレータを置き循環させる方法があります。
①エアコンとサーキュレータの吹き出しを下向きにして部屋の真ん中で混ざるようにします。
②混ざりあった空気は上や左下、右下に風向きが変わり天井や壁に向かいます。
③最終的にサーキュレータに向かい壁を循環していきます。
風向きの設定が少し難しいですが、床に置くのが邪魔になる場合は使える置き方です。
・2部屋を冷やしたい場合
エアコン1台で2部屋冷やしたい場合はエアコンに背を向けて吹き出しをエアコンがない部屋にサーキュレータを向けます。
3-2.暖房時のサーキュレータの置き方
・部屋の真ん中からサーキュレータを真上に向ける
温かい空気は上の方にたまりやすい性質を持っているので床が温まりにくく天井だけが温まる傾向があります。
- エアコンからの新しい空気が壁を伝ってサーキュレータに送ります。
- 天井を向けて空気を送ります。
- 左右に分かれて部屋全体を循環させます。
・サーキュレータをエアコンの吹き出しと対面にセットする場合
冷房の時にも紹介しましたが循環のさせ方が異なり、吹き出しは互いに水平に設定して循環させます。
また、サーキュレータとエアコンの風が合わさると左下、右下に向かって左右の壁を温めていきます。
・2部屋に分かれる場合
暖房の場合はエアコンのある部屋に対角線上に吹き出しを上向きしてセットします。
3-3. 2台置きすると更に効果的
・対角線に置く
先程のエアコンとサーキュレータを対面に置く方法を例に説明します。
置く場合は対角線上に2台設置すると効果的です。
風量が弱くなる部分におくことでより早く循環させることができるからです。
また、2部屋分エアコンを行き渡らせたい場合は2台目をエアコンのない部屋におくことで効率良く部屋に循環させることができます。
・壁側にタンスや収納がある場合
これは冷房の例です。
2台あることで、循環を留めることなく全体に行き渡らせることができます。
暖房時はこのようにセットしてエアコンからの空気を1台目のサーキュレータで天井に送ります。
その後左右に分かれて壁を温めますが、棚の上側にサーキュレータがないと温かい空気は溜まってしまうので2台目をセットして下に送風してあげることで全体に行き渡らせることができます。
まとめ
エアコンの空気を効率良く部屋全体に循環させることを意識しよう
部屋の中に障害物が少ない場合の配置例をいくつかピックアップしましたが、障害物がある場合には出来るだけ移動させて空気の循環が止まらないように注意したいです。
タンスや収納棚がある場合は天井や壁に空気が溜まるので溜まりそうな箇所にサーキュレータを設置しましょう。
これを心掛けるだけでいつもよりも室温を快適にするまでの時間を短縮することや電気代を抑えることができます。