「エアコンは28度に設定しないといけないの?」
「エアコンの28度設定って暑くない?」
「なんでエアコンは28度が良いって言われているの?」
この記事を読まれているあなたは上記のような疑問をお持ちかもしれません。
「エアコンの温度設定は28度!」という謳い文句はよく聞きますが、
「それって本当なの?」と思いますよね。
だからこそあなたはこの記事にたどり着いたのではないでしょうか。
というわけで本記事では、エアコンの適切な温度設定について細かく解説していきます。
この記事を読むことで、正しいエアコンの温度設定が分かるようになるので、快適に得エアコンを使えるようになるでしょう。
「エアコンの設定温度をちゃんと知りたい!」
というかたは必見の記事になっています。
電気代を損しないためにも、ぜひお読みください。
目次
1.「エアコンの設定温度は28度」は本当?
∟1-1.「冷房時の室温を28度」が正解
∟1-2.「室内温度28度」は環境省の推奨
2.エアコンで快適に過ごすためにはどうしたらいい?
3.体感温度を下げるための工夫5つ
∟3-1.体感温度を下げる方法①:サーキュレーターを使う
∟3-2.体感温度を下げる方法②:エアコンの風量を上げる
∟3-3.体感温度を下げる方法③:保冷剤を使う
∟3-4.体感温度を下げる方法④:カーテンを閉める
∟3-5.体感温度を下げる方法⑤:部屋の中を青色に装飾にする
まとめ
1.「エアコンの設定温度は28度」は本当?
1-1.「冷房時の室温を28度」が正解
「エアコンの設定温度は28度」というのは、誤った情報です。
正しくは、「冷房時の室温を28度」とされています。
室温28度というのは、環境省が平成17年に“クールビズ“を開始する際に定めた室温の目安です。
クールビズとは、夏の暑さを乗り切る際にエアコンの冷房に頼りすぎず、服装等の工夫で快適に過ごそうとするキャンペーンのこと。
毎年夏季に環境省が呼び掛けています。
クールビズで室温の目安が28度とされた理由は下記で詳しく解説していきます。
1-2.「室内温度28度」は環境省の推奨
先述の通り、室温28度というのは環境省がクールビズ開始とともに定めた目安の室温です。
では、クールビズは何を基にして28度と設定したのかというと、下記2つになります。
- ・建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令
- ・労働安全衛生法の事務所衛生基準規則
上記2つでは、
“事業者は、空気調和設備を設けている場合は、室の気温が十七度以上二十八度以下及び相対湿度が四十パーセント以上七十パーセント以下になるように努めなければならない。
引用元:安全衛生情報センター事務所衛生基準規則 第二章 事務室の環境管理”
と定められています。
クールビズも、上記法令に基づいて、室温範囲の上限である28度を目安にしたということになりますね。
これらの情報から、夏季のエアコンの温度は「室温が28度になる」ように設定すると良いでしょう。
設定温度を28度にしたからといって、室温が28度になるとは限らないので注意してください。
2.エアコンの温度を1度下げるとどうなる?
室内温度を28度に設定したままだと、暑いと感じる方もいらっしゃるかと思います。
快適に過ごすためであれば、室温は27度に下げても26度に下げても、極端な話17度まで下げても問題ありません。
「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令」と「労働安全衛生法の事務所衛生基準規則」で、室温は17度から28度の間にするよう努めましょうと記されているからです。
ただ、エアコンの冷房は、温度を1度高く設定するだけで約10%も消費電力を抑えることができるとされています。
ですので、むやみやたらに設定温度を下げてしまうと、電気代がかさむうえに環境にも優しくないといった事態に陥ります。
ではエアコンの温度を下げずに涼しく快適に過ごすためにはどうしたら良いのでしょうか。
以下で、方法を詳しく紹介していきましょう。
3.体感温度を下げるための工夫5つ
エアコンの設定温度を下げずに涼しさを感じるためには、体感温度を下げることが効果的です。
体感温度とは、文字通り体が感じる温度のことです。
同じ35度でも、カラッとしていて風が吹いているのと、ジメジメしていて無風なのでは感じる暑さが違うのは、経験したことがあるかと思います。
以下では、体感温度を下げる工夫を5つ紹介していきます。
3-1.体感温度を下げる方法①:サーキュレーターを使う
サーキュレーターを使うと、設定温度を下げなくても効率的にお部屋を涼しくできます。
サーキュレーターとは、空気を循環させるための機械のこと。
冷たい空気は部屋の下部に溜まりやすい性質を持っていますが、サーキュレーターを使うことで冷たい空気を部屋全体に循環させることができます。
ですので、サーキュレーターを使えば必要以上に設定温度を下げることなく部屋全体を涼しい状態にすることができますよ。
3-2.体感温度を下げる方法②:エアコンの風量を上げる
エアコンの風量を上げることで、体感温度を下げることができます。
体の周りを覆っている体温の層が、風によって吹き飛ばされるからです。
実際に、リンケの体感温度によると風速1mあたり体感温度は1度下がるとされています。
設定温度を1度下げるのに比べて、風量を上げるのはさほど消費電力が大きくありません。
エコのためにも、電気代のためにも、設定温度を下げる前に風量を上げてみてください。
3-3.体感温度を下げる方法③:保冷剤を使う
体の皮膚が薄い部位に保冷剤を当てることで、体温が下がりやすくなります。
血管の近くを冷やすことで体温の上昇を防ぐことができるからです。
具体的には、首の後ろや手首、足首、膝の裏、内ももなど。
全く電気を使わずに涼しさを感じることができる、環境にやさしい方法ですよね。
3-4.体感温度を下げる方法④:カーテンを閉める
お部屋のカーテンを閉めることで、体感温度は下がります。
室内で直射日光を浴びないようにできるからです。
同じ気温でも、日向と日陰では感じる涼しさが違いますよね。
体感温度を下げるためには、太陽光を避けることが欠かせません。
また、カーテンを開けっ放しにしていると日光が部屋の中を暖め続けてしまいます。
いくら冷房の温度を下げても暑さを感じ続けてしまうので、カーテンを閉めて快適な涼しさを得ましょう。
3-5.体感温度を下げる方法⑤:部屋の中を青色に装飾にする
部屋の中を青色に装飾すると、人は涼しさを感じやすくなります。
実際に、「38度」と「38度」では、読んでいて感じる印象が違うのではないでしょうか。
色採光用論によると、寒色系(青色など)と暖色系(赤色など)では体感温度が3度も変わると言われています。
夏の暑い期間は、部屋の中に寒色系のアイテムを取り入れると良いかもしれませんね。
まとめ
- ・「エアコンの設定温度は28度」は誤り
- ・正しくは、「エアコン使用時の室内温度は28度」である
- ・室内温度28度とは、環境省が“クールビズ”開始時に定めた理想のエアコン温度である
- ・エアコンの温度を1度上げると、消費電力を10%下げることができる
- ・エアコンをエコに使うためには、体感温度を下げると良い
- ・サーキュレーターの使用、エアコンの風量UP、保冷剤の使用、閉カーテン、青色の装飾で体感温度を下げることができる
エアコンの適切な温度設定についてまとめると、上記のようになりました。
誤った認識で、設定温度を28度にしたままエアコンを使っていると、最悪の場合熱中症になることもあります。
今回紹介した正しいエアコンの設定温度を忘れずに、快適な室内温度を保つようにしましょう。
お部屋の中が快適になり、爽やかな気分で日々を過ごせますよ。
この記事が、エアコンの温度設定が28度でいいのかどうか知りたい方の参考になれば幸いです。