壁紙のはがれはカンタンに補修できるって知っていましたか?でも補修する方法がわからないために、壁紙をはがれたまま放置しているご家庭も多いと思います。だからといってセロハンテープを貼ってごまかしていると、変色して余計かっこ悪くなります。
ご家庭で放置されている壁紙のはがれの補修について、だれでも簡単にできる方法をDIYのプロとしてお伝えします。コツさえわかれば未経験でも補修できますので、お掃除や家事の合間にチャレンジしてください。
もくじ
1.壁紙がはがれる原因とは
2.壁紙のはがれを補修する道具
3.壁紙のはがれを補修する方法
4.壁紙のはがれを予防しましょう
まとめ
1.壁紙がはがれる原因とは
普段の生活習慣には、壁紙にダメージを与える要素がたくさんあります。生活環境や部屋の模様替えが原因で、知らないうちに壁紙が傷んでしまうのは、どうしても防げません。
壁紙がはがれる代表的な原因を5つ紹介しますが、どれにも当てはまらない場合や、建物自体に問題がある場合はプロに相談してください。
1-1.建物の湿気
建物の中には湿気がたまりやすい場所があります。間取りにもよりますが、キッチンやお風呂の脱衣所、風通しの悪い場所や狭い場所には湿気がたまりやすいので、換気が必要です。断熱材が少ないところも結露しやすいので壁紙がはがれやすくなります。
壁紙は壁板との間に湿気がたまり、カビが繁殖してはがれてしまいます。表面に防水加工が施されている壁紙は、通気性が良くないためにカビが発生して、他の壁紙よりもはがれやすくなります。また壁板の表面処理が甘い場合も、壁紙との間に隙間ができますのでカビが発生しやすくなります。
1-2.壁紙の貼り付けが弱い
壁紙用の接着剤は古くなると粘着性が落ちてしまいます。壁紙を貼り付ける際に接着剤が少なかったり、密着が弱かったりすると当然はがれやすくなってしまいます。壁紙は湿度や温度で伸び縮みしますので、繰り返すうちに貼り付けが弱い場合からはがれはじめます。
1-3.雨漏り
壁紙はのりで貼り付けられていますので、湿り気が強いとはがれてしまいます。雨漏りが原因で壁紙がはがれた場合、離れた場所にシミが現れます。
雨漏りを直さずに壁紙だけを張り替えても、すぐにはがれてしまうので、まずは雨漏りの修理を専門業者にお願いしましょう。
1-4.建物のゆがみ
軟弱な地盤では建物が傾かないように、くい打ちをして建物を支えています。地震の発生が原因で地盤に変化が起こると、建物の傾きによって壁紙にシワができるので、そこからはがれはじめる場合があります。また戸建ての多くは木造ですので、使われている木材の乾燥伸縮などによって数ミリですが、動きゆがみに繋がる場合もあるのです。
一度補修した後、はがれが収まるようであれば問題はありませんが、同じ場所がもう一度はがれる場合は、建物がゆがみ続けている証拠ですので、早めに工務店に相談しましょう。
2.壁紙のはがれを補修する道具
自分で補修や修理するときについやってしまうのが、必要な道具をそろえずに作業を開始することです。つい代用品で済ませようとしがちですが、いい仕事には良い道具が必要です。
家の修理は一度きりとは限りませんので、高額な道具でない限りはできるだけ買いそろえるようにしてください。道具をそろえておくと、意外なシーンで便利に使えますので、思い切って手に入れましょう。
・乾いた布
補修する部分の汚れをふき取るために使います。
・壁紙補修用接着剤
はがれた壁紙を貼り付けるために使います。ホームセンターで売られていますので、補修したい壁紙にあった種類の接着剤を選びましょう。
・ヘラ
壁板に接着剤を塗るときに使います。
・濡れタオル
はみ出した接着剤を拭くときに使います
・マスキングテープ
補修する部分の他に接着剤がつかないように保護します。
・カッター
壁紙を切るときに使います。
・ジョイントローラー
壁紙を貼り付けるときに使います。
3.壁紙のはがれを補修する方法
それではいよいよ壁のはがれを補修していきましょう。説明の順番通りに作業をすすめれば、大きく失敗する心配はありません。気をつけてほしいのは、流し読みをして全体像を把握しないまま作業に取りかかることです。
肝心なところを読み飛ばしてしまうと、仕上がりが悪くなるだけでなく、最悪の場合はやり直しになってしまう可能性もありますので、じっくり読んでイメージトレーニングをしてから始めてください。
3-1.巻きグセを取る
壁紙をはがれたまま放置していると、巻きグセがついてしまいます。巻きグセを直さないではがれた壁紙を補修しても、クセに負けてすぐにはがれてしまいます。
弱い巻きグセの場合は、ドライヤーで温めると徐々にまっすぐになります。クセが強くてくるくるとカールしている場合は、低めの温度に設定したアイロンを使います。壁紙の上に当て布をして、上からアイロンを押し当てるだけで強いクセが取れてしまいます。変色などが気になるのであれば、目立たないところで試してから本番にチャレンジしてください。
3-2.はがれを補修する場所の汚れを取る
壁紙がはがれている場所は、壁板に汚れやホコリがついています。そのままの状態で補修しても、すぐにはがれる可能性がありますので、作業に入る前にきれいにしておきましょう。汚れを取り終わったら、余計なところに接着剤をつけないために、マスキングテープでカバーしてください。
3-3.壁の表面に接着剤を塗る
ヘラを使って壁板の表面に接着剤を塗りつけます。ムラにならないように均等に塗るようにしましょう。接着剤をきれいに塗るコツは、補修する部分の広さによって、ヘラの大きさを使い分けることです。
3-4.はがれた壁紙を貼りつける
はがれている壁紙を貼り付けますが、壁紙と壁板の間に空気を入れないようにするのがポイントです。中心から外側に放射線状に表面をヘラなどでなぞり、空気を外側に追い出すようにします。
3-5.ジョイントローラーで密着させる
貼り付けた壁紙は、上からジョイントローラーをかけると密着度が上がり、はがれにくくなります。ローラーを使いしっかりと壁と壁紙を密着させてください。
3-6.はみ出した接着剤をふき取る
壁紙の端からはみ出した接着剤をふき取ります。固く絞った濡れタオルで表面を拭きますが、強くこすりすぎると貼り付けた壁紙がずれたり、壁紙の表面にダメージを与えたりしますので注意してください。
3-7.貼りつけた壁紙をマスキングテープで押さえる
万が一のはがれを防止するために、貼り付けた部分にマスキングテープを貼りましょう。接着剤が十分乾いたのを確かめてから、マスキングテープをはがして作業は終わりです。
※しっかり張り付いていればこの作業は省略してください。
4.壁紙のはがれを予防しましょう
壁紙のはがれを予防するには、大敵である湿気をためないことです。浴室やキッチンなどの水まわりはもちろんですが、特に風通しが悪い場所は、こまめに換気をすると湿度をためずにすみます。冬場は室内干しや温風ヒーターが原因で、必要以上に湿気が多くなるので注意してください。
壁紙は熱にも弱いので、ストーブやヒーターなどを近づけると、壁紙が浮いたりはがれたりします。火災などの危険性もありますので、ストーブやヒーターは壁紙から離すようにしてください。
まとめ
壁紙のはがれを補修する方法をお伝えしましたが、それほどハードルは高くないと思います。成長期のお子さんがいれば、壁紙のはがれはつきものです。一度覚えてしまえば何度でも繰り返し補修できるので、あっという間に直してしまえば、お子さんやご家族から一目置かれるでしょう。
建物のゆがみや傾きが疑われる場合は、かならずプロに診断をお願いしてください。ただし診断の前に補修をしてしまうと、正しい判断ができなくなりますので注意が必要です。
正しい知識と適した道具があれば、自分で直すのは難しくありませんので、楽しみながらDIYにチャレンジしてください。